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【SS】千歌「私たちのお姉ちゃんは」美渡「とっても厳しい」【ラブライブ!サンシャイン!!】

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1: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:13:51.33 ID:kmjprn9Q
千歌「だからルビィちゃん、甘えたこと言っちゃダメだよ!」

千歌「志満姉と比べたら、ダイヤさんは厳しくなんかないんだから」

美渡「そうだぞ。話を聞く限りじゃ、優しいお姉ちゃんじゃねえか」

美渡「私がダイヤちゃんの妹になりたいくらいだ」

美渡「なあ、志満姉と交換しないか? 今なら千歌もつけるぞ」

ルビィ「なんなんですか、それ! ルビィ、怒りますよ!」プンプン

ルビィ「2人とも、お姉ちゃんのこと何にも分かってないよ!」

ルビィ「お姉ちゃん、ルビィがプリン食べたらすっごい怒るんですよ!?」

曜「怒るって言っても、どうせお尻ペンペンとかでしょ? ダイヤさんは、本当にルビィちゃんに甘いから」

果南「そもそも、ダイヤがルビィに厳しくするとか無理だよねえ」

ルビィ「もう、2人まで! みんなして意地悪ばっかりゆって!」

ルビィ「お姉ちゃんは厳しいんだもん! 世界で1番に怖いんだから!」



鞠莉「あっちはダイヤの話題で持ちきりじゃない。人気者でいいわねえ」ケラケラ

ダイヤ「鞠莉さん? 日本では、ああいうのを人気者とは言わないんですよ?」

2: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:17:27.09 ID:kmjprn9Q
善子「でも、面白い分かれ方したわよね」

梨子「ルビィちゃんがこっちにいれば、昔から美渡さんを知ってるかどうかで分かれたって言えたけど……」

鞠莉「志満さんをよく知ってるメンバーが、ルビィの周りに集まった結果ね」

ダイヤ「まあ、分かれたと言っても、全員が千歌さんの部屋にいるわけですが」

善子「さすがに10人もいると狭いわね」

梨子「合宿で使わせてもらってるんだから、文句なんて言っちゃダメよ?」

善子「分かってるわよ。それに、どうせ部屋にいるのは今みたいな休憩のときだけだし」

善子「今日は日曜で明日は学校だから、泊まるってわけでもないしね」

花丸「それより、美渡さんが明らかに酔ってるのはどうなの?」ヒソヒソ

花丸「休日の昼間からお酒の臭いをさせてるってのは、ちょっと……」ヒソヒソ

梨子「それは、ほら、昨日の夜に遅くまで飲み会があったらしいから……」ヒソヒソ

鞠莉「平日の昼間からお酒の臭いさせてるよりはマシだからセーフです!」シャイニー

ダイヤ「五十歩百歩の実例みたいですわね」

善子「『1人しか殺してないから、2人を殺した犯人よりも善人だ』みたいな論理はやめなさいよ」

3: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:19:24.07 ID:kmjprn9Q
梨子「でも、志満さんってそんなに厳しいのかしら?」

梨子「あんまり話したことはないけど、すっごく優しそうに見えるけど」

善子「よね? まあ、ルビィにゲロ甘なダイヤさんよりは、まだ厳しいかもだけどさ」

ダイヤ「ゲロ甘!? 私はきちんと、ルビィに厳しく接していますよ!?」ガーン

鞠莉「はいはい。そう思ってるのはダイヤだけよ」

花丸「そう言えば、志満さんは善子ちゃんのファンだって言ってたんだっけ?」

善子「そうなのよ! Aqoursの中でも、推しは私だって言ってくれたの!」

善子「私のことヨハネって呼んでくれて、リトルデーモンにもなりたいって」

ダイヤ「意外と変わった方なんですのね」

善子「なんでそうなるのよ!? 本物を見抜く瞳を持った者ってことでしょ!」

善子「リリーに続く、2人目の上級リトルデーモンなんだから!」

梨子「その私の不可解な身分については、まだ納得してないわよ?」

4: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:21:04.23 ID:kmjprn9Q
ダイヤ「まあ、千歌さんたちは、私たちよりよほど志満さんのことを知っているでしょうし……」

ダイヤ「優しいだけではなくて、厳しいところもあるのかもしれませんね」

花丸「果南ちゃんとか、小さい頃にイタズラして叱られてそうずら」フフッ

善子「んー、そうなのかなあ」

鞠莉「気になるなら、聞いてみればいいじゃない」

鞠莉「ヘイ! ちょっといいかしら?」オーイ!

果南「ん? どうしたの、鞠莉?」

鞠莉「そっちの話が、ちょっと気になっちゃってね」

鞠莉「ねえ、志満さんって優しそうだけど、この硬度10より厳しいの?」

ダイヤ「誰が硬度10ですか!」

5: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:23:12.18 ID:kmjprn9Q
美渡「おっ、知りたいの? じゃあ、お姉さんが教えてあげよう」フフーン

千歌「ん-、どの話がいいかなあ。志満姉が厳しい話なんて、いっぱいあるからねえ」

美渡「確かに腐るほどあるけど、あれがいいんじゃねえか? あの、5年前のカエルの……」

果南「げっ、あの話? 私、あれちょっとトラウマになってるんだけど……」

ダイヤ「図太い果南さんでも、トラウマなんてあるんですか?」

花丸「よくトラウマなんて難しい言葉を知ってたずらね?」

果南「急に畳みかけるようにバカにするのやめてくれる!?」

果南「私にだってトラウマくらいあるよ。中学生なのにボロ泣きしたんだから」

美渡「安心しろ。私なんか、高校生だったのに号泣したんだぞ」

千歌「私たちは小学生だけど泣かなかったもんね」ネ?

曜「まあ、私と千歌ちゃんは叱られてないからね」

6: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:25:24.47 ID:kmjprn9Q
美渡「おまえらだけ、ずるかったよなあ。なんで見逃されてるんだよ」

曜「いや、そもそも私たちはイタズラしてないでしょ?」

果南「でもさあ、私と美渡姉がイタズラしてるとこ、ずっと見てたじゃん」

千歌「私と曜ちゃんは見てただけだもん!」

曜「そうだよ! むしろ止めてたくらいだよ」

美渡「おまえらも楽しんでただろ? 止めたって言っても、口だけじゃねえか」

果南「2人ともニヤニヤしながら、『やめようよー』とか言ってるだけで――」

鞠莉「ねえ、ちょっと! それで結局、志満さんが厳しいって話は?」ヘイ!

果南「ああ、私と美渡姉で志満姉にイタズラしたら、死ぬほど怒られたんだよ」

美渡「泣いて謝っても許してくれなくて、気絶するまでお仕置きされたよな」

7: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:27:31.19 ID:kmjprn9Q
梨子「気絶するまでって、叩かれたんですか?」

美渡「いや、叩かれはしないんだけど、正座させられて色々と質問されるんだよ」

果南「とにかく圧がすごいの。『なんでこんなことしたの?』とか、ずっと聞かれてさ」

美渡「面白そうだったからとか素直に答えても、『何が面白いの?』とかなって終わんねえんだよな」

果南「謝っても、『誰も謝れなんて言ってないわよ』って言われるだけだしね」

美渡「それと、体罰ってほどじゃないんだろうけど、耳を引っ張られるのがすげえ痛くってなあ」

千歌「だよね! あれ、信じられないくらい痛いよね?」

果南「私、あれがトラウマだもん。そんな強く引っ張ってないと思うんだけど、なんであんな……」

曜「私も1回だけやられたことあるけど、耳じゃなくて神経を直に引っ張られてる感じがするよね」

8: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:29:22.16 ID:kmjprn9Q
美渡「なんで1回だけなんだよ! もっと何度もやられろ!」

果南「曜は志満姉が絡むと、急にいい子ちゃんになるからなあ。普段はノリがいいのにさあ」

千歌「曜ちゃん、そんなんじゃダメだよ! もっと挑戦していこう?」

曜「なんで責められてるの!? いい子にしてるんだから、褒められるとこでしょ!」

曜「私は3人みたいに、高校生にもなって叱られて泣いたりしたくないの!」

美渡「安心しろ。私は先月も、耳を引っ張られて泣いたぞ」

美渡「酒も飲めてタバコも吸える大人が、泣きながらごめんなさいって謝ったんだぞ?」

曜「だから、それがイヤだって言ってるんじゃん!」

善子「安心しろって、何をよ? 今の話に、安心できる要素なんて欠片もなかったでしょ」ボソッ

9: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:31:10.24 ID:kmjprn9Q
美渡「今度こそ絶対にちぎれたと思って、終わった後に鏡で確かめたんだけど……」

美渡「耳のどこもケガしてないどころか、まったく赤くなってすらなくてさ」

美渡「なんかもう、それが逆に怖いっていうか……」

果南「あのときもそうだったよね。志満姉の質問に答えられないたびに、何度も耳を引っ張られてさ」

果南「後で自分の耳がついてるか不安で鏡を見たけど、ケガひとつない綺麗な耳でびっくりしたもん」

千歌「私たちは志満姉の部屋には入れなかったけど、中ではそんなことになってたんだね」

曜「2人の泣き声だけは聞こえてたから、次は自分たちの番じゃないかって怖かったよね」

美渡「そうだぞ。私たちは、終わりのない尋問を延々と食らってたんだ」

果南「それで、最後は泣きながら気絶したら許してもらえたって感じかな」

善子「どんなイタズラしたのよ? カエルとか言ってたけど……」

ルビィ「ぅゆ、ルビィはカエルさん嫌い」ゥユゥユ

美渡「志満姉もカエルがダメだから、部屋に投げ込んだんだよ」

10: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:33:21.26 ID:kmjprn9Q
ダイヤ「小学生みたいなイタズラですわね」

果南「まあ、私は中学生って言っても、中1だったからさ」

美渡「私は高2だったけどな」ケラケラ

千歌「でも、あれすごかったよね」

曜「うん。私はカエルは平気だけど、さすがにあれだけいると気持ち悪かったし」

花丸「何匹くらい投げ込んだの?」

美渡「数えてねえけど、100匹は絶対にいたよな?」

梨子「100匹!?」

果南「あー、途中から数えるのやめちゃったけど、200匹いるかいないかくらいだったと思うよ」

ダイヤ「カエル200匹って、頭おかしいんじゃないですか?」

11: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:35:08.46 ID:kmjprn9Q
美渡「果南のやつが悪いんだよ。あんなに捕まえてきやがってさ」

果南「美渡姉が獲ってこいって言ったんじゃん!」

鞠莉「というか、どうやってそんなにいっぱい捕まえたのよ?」

果南「いや、たまたまカエルがたくさんいる場所を見つけたのが先だったんだよ」

果南「その話をしたら、美渡姉が『そいつらみんな捕まえて、志満姉にプレゼントしてやろうぜ』って」

美渡「それで私が志満姉を見張ってる間に、果南にカエルを獲りに行かせたんだよな」

果南「私も捕まえてるうちに楽しくなってきてさ」

果南「初めは20匹くらいにしようかなって数えてたんだけど、最後は根こそぎ捕まえちゃって」

美渡「私もカエルが死ぬほどいるの見て、なんかテンション上がっちゃってさ」

美渡「果南と2人で、1匹も残さずにカエルを志満姉の部屋にぶち込んだんだよ」

果南「それで、死ぬほど怒られたんだよね」

美渡「ああ、そうだな。その後のことは思い出したくもない」

美渡「志満姉の部屋にカエルを投げ込んでるときは、死ぬほど面白かったんだけどなあ」

12: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:37:14.26 ID:kmjprn9Q
千歌「でも、あのときの志満姉は、すごく可愛くなかった?」

千歌「キャーって女の子みたいな悲鳴なんて上げちゃってさ」クスクス

ルビィ「志満さんは女の子でしょ?」

千歌「そういうことじゃなくて、普段の志満姉は大人っぽくて慌てたりなんかしないのにさあ」

千歌「カエルを怖がって泣きそうになってるとことか、可愛いっていうか、笑えるっていうか」クスクス

鞠莉「まあ、確かに志満さんにそんなイメージはないけど……」

鞠莉「私だって200匹のカエルに襲われたら、きっと悲鳴を上げると思うわよ」

ダイヤ「そうですね。私もカエルが苦手というわけではありませんが……」

ダイヤ「数が多いということは、それだけで気色が悪いですから」

千歌「えー、分かんないかなあ」

千歌「あの無敵の志満姉が、いくら多いって言ってもカエルなんかにビビってるとか笑えるじゃん」

13: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:39:10.55 ID:kmjprn9Q
曜「……ねえ、千歌ちゃん。志満姉あのとき、このことは誰にも言っちゃダメって言ってなかったっけ?」

曜「いや、なんか今さっき思い出したんだけど……」

千歌「うえっ!? そ、そうだっけ?」アセアセ

美渡「あー、そう言えばそうだったかもな。普段は冷静ぶってるから、恥ずかしかったんだろ」

果南「まあ、みんなが言わなきゃ大丈夫でしょ? 廊下で足音がしたら、すぐ分かるしさ」

美渡「いっつも志満姉はすました顔で、何かあっても動揺したりしないからなあ」

美渡「地震も雷も暗いのも平気だし、カエル以外は虫とか動物とかも怖がらねえしな」

果南「お化けとか呪いとか、そういうのもへっちゃらだよね」

曜「お化けがダメなのは、果南ちゃんでしょ?」

果南「いや、だって怖いじゃん。殴ってなんとかなるやつならいいけど、お化けは触れないし……」

美渡「その『殴ればなんとかなる』みたいな暴力的な考えはよくねえぞ?」

果南「少なくとも美渡姉にだけは言われたくないんだけど!?」

果南「小学生の頃とか、けっこうよく美渡姉に叩かれたよね!?」

美渡「えー、そうだったか?」

14: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:40:57.06 ID:kmjprn9Q
美渡「まあ話を戻すけど、志満姉は隙がなさすぎるのがダメなんだよ」

美渡「だから、いい年して恋人のひとりもできねえんだって話だよな」

美渡「あのときのことは、カエルで可愛いとこを引き出したって褒めて欲しいくらいだぜ」

果南「あの志満姉は、確かに可愛かったよね。守ってあげたくなるっていうか」

美渡「その守ってあげたくなる相手に、カエルを投げつけまくったのは誰だよ?」フフッ

果南「私と美渡姉でしょ」ハハッ

千歌「ふふっ、志満姉を守るって、何から守るの? 怪獣とか?」

美渡「そこら辺にいるような怪獣じゃ、志満姉には勝てないぞ? マジで何から守るんだよ?」

果南「あれだよ。核爆弾とか?」

美渡「私もバカだからあんま偉そうなことは言えないけど、死ぬほど頭が悪そうな答えだな」ハハッ

15: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:43:24.23 ID:kmjprn9Q
千歌「でも志満姉は美人なんだから、弱いとこも見せてアピールしなきゃね」

千歌「まあ、弱いとこなんてあるのかは知らないけどさ」フフッ

果南「いやあ、何かあるでしょ? ほら、カエルとか?」

美渡「志満姉は顔は綺麗だけど、怒ると死ぬほど怖いからな。そういうとこを、なんとかしないと」

曜「まあ、確かに志満姉は――」

千歌「怒った志満姉は本気で怖いからね! そういうとこがダメで、恋人ができないんだよ」

志満「へえ、そうなの?」フーン

千歌「そうなんだよ! 志満姉は、そういうとこが――」

千歌「……………………え?」

志満「どうしたの? ほら、続けなさい」

16: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:45:32.18 ID:kmjprn9Q
千歌「……え? いや、なんで? いつの間に……」

志満「いつの間にって、そこの障子を開けて普通に入ってきただけよ?」

千歌「でも、閉まってる……」

志満「いやねえ、部屋に入ったらきちんと閉めるに決まってるじゃない」ネエ?

志満「そんなことより、私のそういうところがどうなの? 後学のために聞かせてくれるかしら」

千歌「ぁう、そのぉ……」

志満「美渡ちゃんと果南ちゃんも、どうしたの? 急に静かになっちゃって」

志満「ほら、もっと聞かせてちょうだい。楽しくおしゃべりしましょう?」ネ?

美渡「…………」

果南「…………」

志満「ねえ、美渡ちゃん。今の私は、ちゃんと冷静ぶれてるかしら?」

美渡「あっ、いやあ……」

志満「果南ちゃん、私の足音は聞こえた? なんで大丈夫だと思ったの?」

果南「えっと、あの……」

17: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:47:41.39 ID:kmjprn9Q
美渡「……いや、その、悪かったよ。わざとじゃないっていうか、つい話の流れで――」

志満「誰がしゃべっていいと言ったかしら? あなたのくだらない意思でものを言わないで」

志満「あなたは私に聞かれたことだけに答えなさい」

志満「……でも、本当に残念だわ。美渡ちゃんのことは可愛がってたつもりだったのにねえ?」

志満「私のことを慕ってくれていると思ってたけど、まさかそんなふうに思われてたなんて」ネ?

美渡「ち、違う!」

志満「あら? でも、さっきは色々と言ってくれてたじゃない。内心では私をバカにしているんでしょ?」

美渡「まさか、そんなわけないだろ! 私は志満姉のことを、心から尊敬してるんだよ」

美渡「バカにしてるだなんて、絶対にありえない!」

志満「美渡ちゃん、あなたは私が言うことを否定するの?」

美渡「あ、いや、そんなつもりじゃ……」

18: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:49:47.54 ID:kmjprn9Q
志満「あなたには本当にがっかりだわ」ハァ

美渡「ま、待って! 待ってくれ! ちゃんと私の話を聞いてくれれば、きっと志満姉も――」

志満「待て? 話を聞け? どうして姉の私が、妹のあなたに指図されなくちゃいけないのかしら」

志満「はなはだ図々しいわね。身の程をわきまえなさい」

美渡「いや、違う! 違うんだ! 私は――」

志満「黙りなさい。何も違わないわ。私は何も間違えない。私の言うことは絶対なの」

志満「あなたに拒否する権利はないわ。私が正しいと言ったことが正しいのよ」

志満「美渡ちゃん、あなたは私に指図した。お仕置きに値するわ」

美渡「あ、あ、私は、私は……」

志満「あらあら、いらっしゃいな! ほらぁ!」

19: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:52:08.87 ID:kmjprn9Q
志満「ほら、美渡ちゃん、立ちなさい。私の部屋に行くわよ」

美渡「……はい」スッ

志満「じゃあ、いらっしゃい」

志満「……あら? 千歌ちゃんと果南ちゃんは、何をしてるのかしら? 座ったままでいいの?」

千歌「え? あーっと、その、えっと……」キョドキョド

果南「えーっと、あの、なんていうか……」オドオド

志満「ふふっ、いい子ね。『イヤだ』とか『違う』とか言われたら、どうしようかと思ったわ」

志満「そんないい子の2人には、特別にもう1度だけ言ってあげる」

志満「いらっしゃい」

志満「私、言うことを聞いてくれない子は大嫌いなの。知ってたかしら?」

志満「それと、言うまでもないとは思うけど、3度目はないわよ」

千歌「……はい」スッ

果南「……はい」スッ

志満「それじゃあ、3人ともついてきなさい」

20: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:54:13.61 ID:kmjprn9Q
志満「もう私は出ていくけど、お騒がせして悪かったわね」

志満「ああ、それと曜ちゃん?」

曜「は、はい! はいっ!」

志満「ふふっ、どうしたの? そんなに慌てて」ナデナデ

志満「……何か、私に叱られる心当たりでもあるのかしら?」

曜「あっ、いや、別にそんな……」アタフタ

志満「ふふっ、冗談よ。ちょっと聞きたいことがあるだけだから」

志満「休憩時間が終わったら、また練習する予定なんでしょうけど……」

志満「千歌ちゃんと果南ちゃんがいなくなっちゃっても大丈夫かしら?」

曜「うん、もちろん大丈夫だよ。何も問題なんてないから」

千歌「よーちゃぁん」ウルウル

曜「……大丈夫だから」フイッ

志満「それはよかったわ。じゃあ、私たちは失礼するわね」

志満「それと、お客様がいるから、あんまり大きな声では騒がないでね?」

21: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:56:02.80 ID:kmjprn9Q
曜「…………」

ダイヤ「…………」

鞠莉「…………」

梨子「…………」

善子「…………」

花丸「…………」

ルビィ「…………」

全員「…………」

22: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 00:58:23.40 ID:kmjprn9Q
ダイヤ「……今、何が起こりました?」

鞠莉「言葉にすれば、簡単なことよ」

鞠莉「志満さんに話を聞かれて、美渡さんと果南と千歌っちが連れていかれた。それだけだから」

梨子「でも、千歌ちゃんも言ってたけど、いつの間に志満さんが……」

ルビィ「そこの障子から入ってきたってゆってたよ?」ゥユ?

善子「いや、ありえないでしょ! ちょっとは考えなさいよ!」

善子「誰にも察知されずに障子を開けて部屋に入って、誰も知らないうちに障子を閉める」

善子「10人いた全員の目に留まらずに部屋を横切って、奥のベッドに座ってた千歌さんの背後に回る」

善子「私たちの中には千歌さんの方を見てた人もいるのに、しゃべる瞬間まで気づきすらしない」

善子「そんなことある!?」

花丸「善子ちゃんの言いたいことは、マルも理解できるよ」

善子「でしょ? そんなこと不可能よ!」

花丸「でも、あったずら。そんなことが、現実に」

23: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:00:36.54 ID:kmjprn9Q
善子「いや、確かにそうだけど。でも、やっぱり……」

善子「そうだ! 彼女は空間転移の能力者なのよ! それか、時間を止められるに違いないわ!」ギラン

花丸「『また善子ちゃんの病気が始まった』って言いたいところだけど……」

梨子「なんかもう、志満さんは超能力者ってことでいい気がしてきたわ」

ダイヤ「ですわね。この件については、あまり詮索しない方がいいのかもしれません」

ダイヤ「それより鞠莉さん? 壁を叩いたりして、何をしてますの?」

鞠莉「いや、瞬間移動はないにしても、この辺に抜け穴があるんじゃないかと思って探してるのよ」バンバン

鞠莉「ジャパニーズのニンジャな屋敷なんだから、それくらいあってもいいでしょう?」バンバン

花丸「志満さんは、忍者だった?」

梨子「超能力者と忍者と堕天使の中から、各自で好きなものを選びましょう。もう、それでいいわ」

ダイヤ「鞠莉さんも、思いのほか混乱しているようですわね」

24: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:02:42.68 ID:kmjprn9Q
善子「でも、曜さんは危なかったわよね」

善子「運よく千歌さんが割り込んでくれたから助かったけど――」

曜「は? 善子ちゃん、何が言いたいの?」ハ?

善子「いや、志満さんが来る直前に、曜さんも何か言おうとしてたでしょ?」

善子「千歌さんが被せてきたから言わずに済んだけど、そうじゃなきゃ今頃は――」

曜「は? 私が? 何か言おうとしてた? そんなこと言うってことは、何か証拠でもあるわけ?」ハ?

善子「証拠とか言われても困るけど、あのとき確かに――」

曜「善子ちゃんさあ、さっきから何が言いたいの?」ハ?

曜「私も志満姉の悪口を言ったんだから、今からでも志満姉のとこに行って怒られてこいってこと?」ハ?

善子「あっ、いや、私はそんなつもりじゃなくて――」

曜「じゃあ、どんなつもりなのかな? もしかして、私に喧嘩を売ってる?」ハ?

曜「あんまり変なこと言うようなら、いくら善子ちゃんでも許せな――」

志満「曜ちゃん、あなたは何をしているのかしら?」

25: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:04:56.84 ID:kmjprn9Q
曜「うえっ!? ……し、志満姉? ど、どうして?」

志満「質問をしているのは私よ? 質問を質問で返すなって教わらなかったの?」

志満「それとも、『おまえの質問に答える気はない』っていう意思表示だと受け取ればいいのかしら?」

志満「あらあらあら、もしかして曜ちゃんに喧嘩を売られちゃってる? どうしましょうか?」クスクス

曜「あっ、違くて。私はそんなつもりじゃ――」

志満「だったら、早く質問に答えなさい」

曜「はっ、はい! 善子ちゃんと、ちょっとおしゃべりしてました!」

志満「ふーん、おしゃべりねえ」

志満「私の質問の意図が上手く伝わっていないようだから、分かりやすく聞いてあげる」

志満「曜ちゃん、あなたはどうしてヨハネちゃんをいじめているの?」

曜「えっ、いや、別にいじめてたわけじゃ――」

志満「まさか曜ちゃんは、私が間違ってるとでも言いたいのかしら?」ン?

曜「えっと、その、それは……」

26: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:07:04.36 ID:kmjprn9Q
志満「私はね、ヨハネちゃんのファンなの」

志満「もちろんAqoursのことはみんな好きだし、特に妹の千歌ちゃんのことは応援してるけど……」

志満「誰が1番の推しかって聞かれたら、それはヨハネちゃんなの」

志満「だからヨハネちゃんをいじめたりするなら、いくら曜ちゃんでも許せないわあ」

曜「あっ、私は、その……」ボソボソ

志満「何? 聞こえないわよ?」ゴゴゴゴッ

ルビィ(ぅゆ、なんか寒い)ピギィ

梨子(あら? 体が震えて……)カタカタ

花丸(羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶)ブツブツ

ダイヤ(これが殺気というやつですか。実際に存在するんですのね)

鞠莉(ステイツで銃を突きつけられたときより、死が近くにあるわ)

27: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:09:10.39 ID:kmjprn9Q
善子「ま、待ってください! 違うんです!」

志満「ヨハネちゃん?」

善子「曜さんは、私をいじめたりなんかしてません!」

善子「さっきのは、変なこと言っちゃった私が悪かったんです」

善子「曜さんは、そんな私を叱ってくれただけで、だから……」

志満「……あら、そうだったの? 勘違いしちゃったみたいで、ごめんなさいね」

善子「いえ、分かってくれれば、それで」ホッ

志満「曜ちゃんも、ごめんね。怒ったりして悪かったわね」ナデナデ

曜「あぁ、うん。私は大丈夫だから」

28: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:11:21.74 ID:kmjprn9Q
志満「ヨハネちゃんと曜ちゃんがもめてるみたいだったから、そっちが気になっちゃったけど……」

志満「そもそも私は、伝えたいことがあって来たのよね」

志満「えっと、そうね。ダイヤちゃんと鞠莉ちゃん、ちょっといいかしら?」

ダイヤ「ええ、もちろん構いませんよ」

鞠莉「私たちに何か御用ですか?」

志満「用事というか報告なんだけど、千歌ちゃんと果南ちゃんのことでね」

志満「さっき連れていった3人に軽くお仕置きしたんだけど、みんな疲れて眠っちゃったみたいなのよ」

志満「夕方になれば目が覚めると思うけど、すぐには起きないでしょうから……」

志満「だから、やっぱり千歌ちゃんと果南ちゃんは練習に参加できないわ。ごめんなさいね」

志満「リーダーの千歌ちゃんがいないから、3年生のあなたたちに言っておこうと思って」

ダイヤ「なるほど、そういうことですか。それでしたら、大丈夫ですよ」

鞠莉「ええ、あの2人がいないとできない練習をする予定は、最初からありませんでしたから」

鞠莉「わざわざ伝えてくださって、ありがとうございます」

29: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:13:18.03 ID:kmjprn9Q
志満「そう言ってもらえると助かるわ。じゃあ、私はもう行くわね」

志満「ああ、でもその前にひとつだけ、鞠莉ちゃんに言わなくちゃいけないことがあるの」

鞠莉「はい、何でしょう?」

志満「この建物には抜け穴なんてないから、壁を叩くのはよしてちょうだい」

志満「壁が壊れたりすることはないと思うけど、お客様のところにまで音が響くと問題だから」

鞠莉「……はい、申し訳ありません。今後は、決してそのようなことがないようにいたします」ペコッ

志満「ふふっ、お願いね。じゃあ、私は戻るから」バイバイ

鞠莉「…………」

ダイヤ「鞠莉さん、汗がすごいですわよ?」

鞠莉「ええ、自分でも分かるわ」

30: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:15:13.54 ID:kmjprn9Q
梨子「やっぱり、壁を叩いたりしちゃダメですよね」

梨子「壁はドンッてするものだから」フフッ

花丸「それはそれでどうなの?」

ルビィ「梨子ちゃん、大丈夫?」

ルビィ「なんか、ぼーっとしてるみたいだけど……」

梨子「ありがとう、ルビィちゃん。でも、私は大丈夫よ」

梨子「ぼーっとしてるわけじゃなくて、ただ細かいことを考えないようにしてるだけだから」

善子「それはそれで大丈夫なの?」

31: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:17:12.54 ID:kmjprn9Q
善子「でも、完璧な敬語で話してるマリーは、ちょっと面白かったわ」

善子「いつもはルー語なのに、敬語も普通に使えるのね」フフッ

鞠莉「当たり前でしょ、こちとら理事長よ? 色々と会議とかあるんだから」

鞠莉「ダイヤの敬語は特殊だし、一般的な敬語なら私がAqoursで最も使ってる自信があるわ」

鞠莉「だけど今のは、教員会議で理事長としてスピーチするときの100倍は緊張したわね」

鞠莉「最後なんて、私自身が廃校になるかと思ったし……」

ダイヤ「私もかなり緊張しましたわ。たいした会話でもなかったというのに……」

ダイヤ「ですが、今日を乗り切ったことを思い出せば、今後の黒澤の集まりでも臆せずにいられそうです」

32: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:19:04.79 ID:kmjprn9Q
花丸「マル、思ったんだけどさ」

花丸「3人を連れていってから、志満さんが戻ってくるまで早くなかった?」

ルビィ「ホントだ! 10分くらいしか経ってないよ!」ゥユ!

花丸「お仕置きってなんか怖そうな感じだったけど、そんなにたいしたことなかったのかな?」

鞠莉「それはどうかしら? たった10分のお仕置きで、あの果南が疲れて眠っちゃったのよ?」

鞠莉「普通じゃあないわ。果南の体力のすごさは、花丸だって知ってるでしょ?」

鞠莉「確かに時間は短かったけど、とってもタフだったんじゃないかしら」

ダイヤ「そうですわね。全部で3人いるわけですから、1人当たりだと3分くらいでしょうし……」

ダイヤ「それで果南さんが気絶するなんて、いったいどれほど――」

鞠莉「ダイヤ、気絶じゃなくて、疲れて眠っちゃったのよ」

鞠莉「志満さんが、そう言っていたわよね?」ネ?

ダイヤ「……そうでしたわね。先ほどの発言は訂正いたします」

33: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:21:04.70 ID:kmjprn9Q
鞠莉「ええ、それがいいわ。誰かが気絶するような、そんなバイオレンスなことは起こっていないもの」

鞠莉「志満さんは、そんなことするような人じゃない。少なくとも私はそう信じているわ」

善子「汚い大人みたいなこと言い出したわね」ヒソヒソ

花丸「さすが理事長ずら」ヒソヒソ

梨子「ソープランドは自由恋愛だし、パチ●コ屋の隣にあるのは無関係な店だものね。分かるわ」ウンウン

善子「リリー、本当に大丈夫?」

ルビィ「ぅゆ、ソープランド? どこかの遊園地? 何の話なの?」

花丸「何事も建前が重要だという話ずら」

34: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:22:33.13 ID:kmjprn9Q
鞠莉「まあ、そろそろ練習しましょうか? もう、いい時間だしね」

梨子「それがいいですね。無心で体を動かして、変なことを考えないようにしたいです」

梨子「そう、私は無なの。すべてから解き放たれて、悟りを得るのよ」ブツブツ

花丸「梨子ちゃん……」

ルビィ「うん、練習しよ! 行こう、花丸ちゃん! 善子ちゃんも!」

善子「ええ、そうね……」

善子「曜さん、練習するってよ?」

曜「…………」

善子「曜さん?」

曜「善子ちゃん、さっきは怒っちゃってごめんね。善子ちゃんは何も悪くなかったのに……」

曜「それと、かばってくれて本当にありがとう」ボロボロ

善子「ちょ、ちょっと! そんな泣かないでよ!」

35: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:24:16.52 ID:kmjprn9Q
曜「ううん、善子ちゃんは……。いや、ヨハネ様は私の命の恩人だよ。恩堕天使だよ!」

曜「私、リトルデーモンになる! ずっとヨハネ様についていく!」

花丸「恩堕天使って何ずら?」

ルビィ「ぅゆ、もう曜ちゃんはリトルデーモンなんじゃないの?」

ルビィ「ほら、ルビィが4号なんだし」

善子「そ、そうね。曜さんは、リトルデーモン2号ね」

曜「じゃあ、梨子ちゃんと同じ上級リトルデーモンになるよ!」ヨーソロー!

梨子「誰が上級リトルデーモンですって? 勝手に既成事実にしないで!」クワッ

ダイヤ「梨子さん? 無の境地とは、かなり遠い感じですわよ?」

36: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:26:41.35 ID:kmjprn9Q
善子「曜さん、別にそんな恩を感じる必要はないのよ?」

善子「志満さんにも言ったけど、そもそも変なこと言っちゃった私が悪かったんだし」

曜「そんなことない! ヨハネ様は何も悪くないよ!」

曜「ただ話題を振ってくれただけなのに、過敏に反応しちゃった私がバカだったの!」

善子「曜さんは色々あって動揺してたし、私がもっと配慮すべきだったのよ」

善子「気が利かなかったことを、謝りたいくらいだわ」

曜「さすがヨハネ様! 可愛くて綺麗なだけじゃなくて、すっごく優しいよね」

曜「ねえ、ヨハネ様。別に私は、恩に報いるためにヨハネ様についていきたいわけじゃないよ?」

曜「ただ、私がヨハネ様の魅力にやられちゃったってだけなの」

曜「だから、お願い! 私を、ヨハネ様の上級リトルデーモンにしてください!」ヨーソロー!

善子「そ、そう? そこまで言うなら、上級リトルデーモンにしてあげるわ!」ギラン!

花丸「善子ちゃんは、ちょろいずらねえ」

鞠莉「ヨハネ様って呼べば、何でもしてくれそうね」

ダイヤ「さあ、午後の練習を始めますわよ! みなさん、外に出てください」

ルビィ「うん! がんばろうね、お姉ちゃん!」

37: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:29:16.27 ID:kmjprn9Q
翌日 部室

曜「ヨハネ様ぁ」スリスリ

花丸「すっかり懐かれちゃったね」

善子「そうなのよねえ」ハァ

ルビィ「イヤなの?」

善子「イヤってわけじゃないけど、私は堕天使としての魅力でリトルデーモンを増やしたいのよ」

善子「私の魅力の虜になったって言ってくれたけど、やっぱり今の曜さんは明らかに普通じゃないし……」

善子「こんな、サタンの恐怖で心を縛って眷属にするようなやり方は、私の本意じゃないの」

花丸「今、志満さんのことをサタンって言ったずら?」

善子「そこを拾わないで!」

ルビィ「でも昨日の、曜ちゃんに怒ってるときの志満さんは怖かったよね」

梨子「確かにそうね。私も勝手に体が震えてきて……」

梨子「その後の記憶がどうも曖昧なのよね」

善子「それは思い出さない方がいいと思うわ」

38: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:31:16.23 ID:kmjprn9Q
ダイヤ「ですが普通でないと言うなら、果南さんの様子も朝から変ですわよ?」

果南「……あぁ、そう?」

梨子「千歌ちゃんも今日はおかしいわ。ぼーっとしてるっていうか……」

千歌「……うん、そうかも」

鞠莉「2人とも歯切れが悪いわね。まだ昨日のショックを引きずってるの?」

千歌「ショックを引きずってるっていうか、なんかわけ分かんなくなっちゃってて……」

千歌「ちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかな? 変なこと言っちゃうかもだけど……」

曜「もちろんいいよ。千歌ちゃん、何が聞きたいの?」

千歌「えっと、あのね……」

千歌「今日って、本当に月曜日なの?」

39: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:33:01.75 ID:kmjprn9Q
花丸「うん、今日は全国的に月曜日だと思うよ?」ネ?

鞠莉「そうね、ワールドワイドで月曜よね」ウン

ダイヤ「私もそう思いますが、どういう意図での質問ですの?」

果南「ほら、やっぱり今日は月曜なんだよ! テレビもネットも新聞も、みんなそう言ってるもん!」

果南「世界じゃなくて、私たちの方がおかしいんだよ!」

ルビィ「果南ちゃん?」ゥユ?

善子「どうしたのよ?」

果南「いや、お仕置きされて気絶した私たちは、昨日の夕方に目が覚めたんだけど……」

千歌「なんか、時間の流れがおかしいっていうか……」

曜「時間の流れ?」

善子「何? 堕天使的な話?」ワクワク

梨子「もうちょっと詳しく話してくれるかしら?」

40: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:35:01.57 ID:kmjprn9Q
果南「志満姉のことを話してたのを聞かれて、私たちは連れていかれたじゃん?」

果南「それで、志満姉の部屋に着いた後も、美渡姉が色々と言い訳してたんだよ」

千歌「そしたら志満姉が、『面白い子ね、気に入ったわ。お仕置きするのは最後にしてあげる』って」

鞠莉「どこのメイトリックスよ」

果南「それで、まずは千歌がお仕置きされたんだよ」

千歌「正座させられて、いくつも質問されて、すぐに答えられないと耳を引っ張られて」

千歌「耳も脚も痛くて、泣いても許してくれなくて、最後は気絶しちゃったんだけど……」

千歌「私が気絶するまで、6時間はあったよね?」

果南「うん、それくらいはあったと思うよ」

千歌「だよね!」ネ!

千歌「まあ、時間の感覚はなくなりかけてたけど……」

千歌「でも、あれは1時間とか2時間じゃなかったはずだよ!」

41: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:37:39.39 ID:kmjprn9Q
果南「その後に、私も同じくらいお仕置きされたんだ。それで、やっぱり気絶したの」

果南「この時点で、日曜の夜中のはずだよね?」

ダイヤ「まあ今の話を信じるなら、そうですわね」

千歌「それでね、私と果南ちゃんは、ほとんど同じ時間に起きたんだ」

千歌「そのときスマホの時計を見たら、夕方の6時だったの」

千歌「これって、月曜の夕方の6時ってことだよね?」

花丸「月曜日の夕方は、今だよ?」

千歌「違うの! これは昨日の話なの! だから、今日は火曜じゃないと変なんだよ!」

梨子「本当は6時間もなかったんじゃないの? 2時間くらいなら、計算も合うでしょ?」

善子「そうね。連れていかれたのは、昼の1時くらいだったから……」

善子「2人とも2時間お仕置きされて、1時間だけ寝てたとしたら、ちょうどね」

千歌「嘘、あれが2時間だったの? そんな、まさか……」ブツブツ

42: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:39:09.40 ID:kmjprn9Q
果南「そうなのかなあ。そんなわけないと思うんだけどなあ」ンー

果南「目が覚めたとき、夕方の6時だって千歌から聞いて……」

果南「絶対に月曜だと思ったから、すごく焦ったんだよ?」

果南「学校をサボっちゃったわけだし、それに無断外泊だしさ」

果南「だけど日曜だって言われて、ちょっと意味が分かんなくて……」

鞠莉「辛い時間は長く感じるものだからね。勘違いしちゃうのも仕方ないわ」

ルビィ「ルビィも数学の授業とか、そろそろ終わりかなって思って時計を見ても……」

ルビィ「まだ半分くらいしか時間が経ってなくて、びっくりすることあるよ!」

梨子「2時間も6時間の3分の1だし、そこまでおかしくはないわね」

千歌「ううぅ、そうなのかなあ」

曜「千歌ちゃん、辛かったね」ナデナデ

43: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:41:11.53 ID:kmjprn9Q
花丸「ねえ、ちょっと待って。志満さん、マルたちがいた部屋に1度だけ戻ってきたよね?」

花丸「あのとき、お仕置きした3人はみんな疲れて眠っちゃったって言ってなかったっけ?」

鞠莉「あっ! そう言えば……」

果南「志満姉、またそっちに行ったんだ」

果南「……あぁ、それが5時くらいだったってこと?」

千歌「美渡姉もやられた後なら、7時くらいになるんじゃない?」

千歌「まだ私は、あれが2時間だなんて信じられないけど……」ブツブツ

果南「そっか。美渡姉の分も考えたら、それくらいになるのか」

果南「あれ? でも、みんな私たちが起きたときには帰ってたよね?」

ダイヤ「1時10分ほどでした」

果南「え?」

ダイヤ「花丸さんに言われて、私も時計を確認したから間違いありません」

ダイヤ「2度目に志満さんがいらっしゃったのは、あなたたちが連れていかれたおよそ10分後でした」

44: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:43:05.32 ID:kmjprn9Q
果南「は? 10分? え? 何が?」ハイ?

千歌「志満姉、途中でどこかに行ったりしたっけ?」

果南「いや、少なくとも私が気絶するまでは、ずっと部屋にいたはずだけど……」

鞠莉「そう言えば、3分で果南が眠っちゃうなんてタフなお仕置きだって話をしたわね」

果南「え? 3分? 10分? どっち?」ン?

善子「3人で10分なら、1人当たりは3分くらいでしょう?」

果南「なるほど!」イミワカル!

果南「って、なるほどじゃないよ! おかしいとかいうレベルじゃないでしょ!」

千歌「そうだよ! 3分は絶対にないよ!」イミワカンナイ!

45: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:45:28.46 ID:kmjprn9Q
千歌「6時間だと思ったのが実は3分でしたとか、そんなのありえないに決まってるじゃん!」

千歌「1時間は60分だから、3分の20倍で……。6時間は、その6倍だから……」エーット

千歌「120倍!? いやいやいや、それはおかしいでしょ!」

果南「さっきルビィが、授業の時間が半分しか経ってなくて驚いちゃうとか言ってたけど……」

果南「授業の時間は50分だから、その120分の1だと、えっと……」ンーット

曜「25秒だね」

果南「25秒!? ほら、どう考えても変だよ!」

千歌「ホントだよ! 授業が始まって25秒しか経ってないのに、『もう終わりかな?』とかある?」

千歌「そんなこと本気で言う人がいたら心配になるよ? 絶対に何かの病気でしょ!」

46: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:47:05.10 ID:kmjprn9Q
梨子「でも、志満さんなら時間の流れくらい操れるでしょ?」ネ?

梨子「だから何もおかしくなんてないわ。ほら、この話は終わりね」ウンウン

千歌「梨子ちゃん!?」

鞠莉「どうも梨子は、志満さんが絡む話題になると思考を放棄しがちね」

ダイヤ「まあ、気持ちは分からなくもありませんが」

果南「さすがに志満姉でも、超能力者じゃないんだからさ」

果南「時間の流れを操るのは無理でしょ。いや、多分だけど……」

千歌「そうだよ! そういうのは、善子ちゃんの守備範囲じゃん!」

善子「え? ……あぁ、まあそうかしら」

曜「ヨハネ様、どうしたの? ヨハネ様が好きそうな話題だよ?」

善子「いやあ、私も確かに最初はテンション上がってたのよ?」

善子「永遠と須臾を操る程度の能力とか無量空処とか、そういうのは大好物だし」

善子「でも、実際にやられるとドン引きっていうか、藪をつつくと蛇が出てきそうっていうか……」

花丸「そういうとこ、善子ちゃんは無駄に常識人ずらね」

善子「無駄にとか言わないでよ! 堕天使だって、怖いもんは怖いのよ!」

47: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:49:03.90 ID:kmjprn9Q
ルビィ「とっても辛かったから、すっごく長く感じたんじゃないの?」

果南「それにしたって限度があるでしょ。120倍っていうのは、さすがにおかしいって」

千歌「そんなのがありなら、もしホントに何時間もお仕置きされたら、何ヶ月にも感じるってことに――」

千歌「…………あれ?」

ダイヤ「千歌さん? どうしました?」

果南「千歌?」

千歌「そう言えば、美渡姉が昨日……」

果南「美渡姉? 私たちが起きたときは、まだ気絶してたよね?」

千歌「うん、果南ちゃんが帰った少し後に目を覚ましたの」

鞠莉「果南は混乱してたみたいだけど、ちゃんと家に帰ったのね」フフッ

果南「いやあ、なんかお腹すいちゃってさ。どんなときでも、お腹ってすくよね」ハハッ

花丸「生きてる証拠だよ」

48: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:51:04.87 ID:kmjprn9Q
曜「それで、美渡姉がどうしたの?」

千歌「美渡姉も、日曜だって聞いて驚いてたんだ」

善子「月曜日のはずだって?」

千歌「ううん、そうじゃないの。テレビで日曜だって確かめた美渡姉が言ったの」

千歌「『1週間後の日曜ってことか! 私は何日くらい気絶してたんだ?』って」

千歌「『私は5日間はお仕置きされたはずだ。2日くらい寝てたのか?』って」

ダイヤ「5日間!?」

千歌「うん、そうなの。2日や3日のはずないって。それくらいのはずだって」

千歌「仕事を1週間も休んじゃったって騒いでたけど……」

千歌「お仕置きされたのと同じ日だって分かったら黙っちゃって、ご飯も食べずに寝ちゃったんだ」

千歌「『美渡姉、どうしたんだろ? 大丈夫かな』って昨日は思ったけど……」

千歌「私や果南ちゃんと同じ……。ううん、もっとひどい症状だったんじゃ……」

49: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:52:43.09 ID:kmjprn9Q
ルビィ「美渡さんはとってもとっても辛かったから、すっごくすっごく長く感じたんだよ」

ダイヤ「その論理、ちょっと万能すぎません?」

善子「3分が5日になるって、何倍に感じてるのよ……」

曜「えっと、2400倍だね。この倍率だと、50分の授業が1.25秒になるよ」

千歌「そっかあ。やっぱり志満姉はすごいなあ」アハハ

梨子「そうね。志満さんはすごいわよね」ウフフ

花丸「梨子ちゃんの仲間が増えたね」

ダイヤ「これ以上は増えないといいですわね」

50: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:54:46.36 ID:kmjprn9Q
果南「でも、そっか……」

果南「やっぱり志満姉は人間じゃなかったんだね」

鞠莉「人間じゃないって、あなた……」

果南「だって3分を5日にして、堕天使を怖がらせるんだよ?」

果南「きっと悪魔とか魔王とか、そんな感じの何かなんだよ!」

ダイヤ「善子さんは、別に堕天使などではありませんよ?」

善子「違うわ! 堕天使よ!」

曜「だよね。ヨハネ様は本当に堕天使だもんね!」ペカー

善子「あぁ、うん。そうね」

花丸「肯定されると逆に引くって、善子ちゃんは本当にめんどくさいずらね」

善子「もうっ、別にいいでしょ! ずら丸ぅ!」

51: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:56:17.67 ID:kmjprn9Q
果南「志満姉は悪魔の血を引いてるんだよ。ご先祖様が魔王だったんだ」

鞠莉「でも、それだと千歌っちも悪魔にならない?」

千歌「え? 私って悪魔だったの?」

果南「それは、あれだよ。なんか遺伝子が、いい感じに志満姉にだけ出てきたんだよ」

果南「ほら、生物の授業でそんなこと言ってなかったっけ?」

ダイヤ「まあ、隔世遺伝とか先祖返りとかありますけど……」

果南「でしょ? やっぱり私の思った通りだ」

果南「というか、そういうの先祖返りって言うの?」

果南「ねえ、むしろ志満姉がご先祖様なんじゃない?」

花丸「ん? どういうこと?」

果南「きっと志満姉は、100万年くらい前からずっと生きてるんだよ。だから、あんななんだよ」

果南「昔は恐竜とか倒してたはずだよ。そっかあ、そうだったんだ。ね?」ネ?

善子「いや、『ね?』と言われても……」

鞠莉「100万年前だと、もう恐竜は絶滅してるわよ?」

52: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 01:58:28.62 ID:kmjprn9Q
ダイヤ「果南さん。そんなことを言っていると、またお仕置きされますわよ?」

果南「いやいや、さすがに聞かれたりしないでしょ」

果南「ここ、学校だよ? まさか、そんな――」ハハッ

???「千歌ちゃん」

曜「え? 今の声、志満姉じゃなかった?」キョロキョロ

果南「嘘でしょ!? それは絶対におかしいって!」

千歌「あ、ごめん。私のスマホだ」

鞠莉「千歌っちのスマホ?」

千歌「うん、志満姉からメールが来たみたい」ゴソゴソ

梨子「志満さんの声を通知音にしてるの?」

千歌「そうだよ。志満姉から連絡が来たときの音はそうしてるんだ」ゴソゴソ

千歌「これなら、何があっても絶対に気づけるからさ」ゴソゴソ

千歌「まあ、志満姉からメールなんてめったに来ないんだけど……。あ、あったあった」

53: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 02:00:46.05 ID:kmjprn9Q
鞠莉「それで、志満さんはなんて?」

ダイヤ「何かあったんですか?」

千歌「えっとね……」スマスマ

千歌「……あ」

ルビィ「ぅゆ、どうしたの?」

千歌「『果南ちゃんは反省してないようだから、帰りに私のところに連れてきなさい』って……」

果南「……私は、今日は風邪で休みだか――」

スマホ「千歌ちゃん」

千歌「…………」スマスマ

千歌「『風邪で休んだりしてないでしょ? 連れてこなかったら、代わりに千歌ちゃんがお仕置きね』って」

果南「…………」

善子「まあ、どうやって志満さんが、果南先輩が反省してないのを知ったかは分かんないけど……」ヒソヒソ

善子「なんだかんだ言ってバレちゃうってのは、十分に予想できる展開ではあったわよね?」ヒソヒソ

花丸「確かに、よくある話の流れだね。これが小説だったら、『知ってた』って言っちゃうかも」ヒソヒソ

花丸「なんでバレちゃったのかは、まるで予想できないけど」ヒソヒソ

54: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 02:02:18.77 ID:kmjprn9Q
果南「なるほど、そっか。……そっかあ」

果南「千歌、ごめんね。今度、みかんパフェでもおごるからさ」

千歌「はあ!? 何を言ってるの? 連れてくに決まってるじゃん!」

果南「いやいや、この前もアイスおごったよね!? 姉をかばうのが妹分の役目でしょ!」ギャーギャー

千歌「アイスで釣り合うと本気で思ってる!? っていうか、姉が妹をかばうのが普通だよね!」ワーワー

梨子「あらあら、千歌ちゃんったら荒ぶっちゃって」フフフ

鞠莉「果南もしょうがないわねえ。ダイヤもそう思わない?」

ダイヤ「……」

鞠莉「ダイヤ?」

ダイヤ「ああ、すみません。ちょっと考え事をしていました」

善子「考え事?」

花丸「ダイヤさんも、梨子ちゃんの仲間になるの? ぼーっとしてる同盟ずら」

55: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 02:04:16.21 ID:kmjprn9Q
ダイヤ「そういうわけではなく、私もルビィにもっと厳しくすべきかもしれないと考えていたんです」

ダイヤ「今までの私は、ルビィに少し甘かったのではないかと思いまして」

鞠莉「あら? やっと気づいたの? 今までがゲロ甘だったって」

善子「『もっと厳しく』じゃなくて、『これからは厳しく』が正しい台詞よ?」

ダイヤ「そんなことはありません!」

ダイヤ「今までだって、私はそこそこ厳しくルビィに接していました!」

ルビィ「そうだよ! お姉ちゃんは厳しいんだもん! 世界で1番――」

ルビィ「2番目に怖いんだから!」

ダイヤ「さすが我が妹! よく分かってまちゅねぇ~」ナデナデナデナデ

ルビィ「ぅゆ! お姉ちゃん!」ゥユゥユ

花丸「2番目? この世界には、ダイヤさんと志満さんの2人しか姉がいないの?」

曜「厳しいとか怖いとかいう単語に、私の知らない意味があるのかな?」

56: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 02:06:08.53 ID:kmjprn9Q
ダイヤ「まあ、このようにルビィに厳しい私ですが――」

梨子「このように?」

ダイヤ「このように厳しい私ですが!」

ダイヤ「それでも高海姉妹を見ていると、ルビィは私を甘く見ているところがあるのではないかと……」

ルビィ「そんなことないよ! ルビィは、お姉ちゃんのこと尊敬してるよ!」

ダイヤ「でも、あなたは私のものをよく盗み食いするでしょう?」

ルビィ「ぅゆ、それは……」

鞠莉「盗み食い?」

善子「こいつ、けっこう食い意地が張ってるとこあるわよね」

57: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 02:08:13.50 ID:kmjprn9Q
ダイヤ「先週の土曜日に沼津の方で所用があったので、帰りにプリンを2つ買ったんです」

ダイヤ「評判になっているお高いプリンなんですが、ルビィと一緒に食べようと思いまして」

ダイヤ「そのことをルビィに伝えて、冷蔵庫にプリンをしまったまではよかったのですが……」

曜「ですが?」

ダイヤ「私が少し目を離した隙に、この子ったら2つとも食べてしまって」ハァ

梨子「ルビィちゃん……」

花丸「お姉ちゃんのものはルビィのもの、ルビィのものもルビィのもの」

花丸「これが、ルビィちゃんの座右の銘だからね」

鞠莉「どこのジャイアンよ」

58: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 02:10:09.09 ID:kmjprn9Q
ダイヤ「千歌さんだったら、志満さんのプリンを勝手に食べたりはしないでしょう?」

曜「うん、しないね。それは絶対にしない。殺されたってしないよ」

ダイヤ「私も志満さんのようにとまでは言いませんが……」

ダイヤ「もう少しだけ、ルビィに厳しくした方がいいのではないかと思ったんです」

善子「それがいいわ。こいつ、世の中を舐め腐ってるところがあるから」

花丸「ルビィちゃんには、日常の五心が足りないずら。特に反省の心が」

ルビィ「そんなことないよ! 2人とも、変なことゆわないで!」

ダイヤ「やはり、ここは心を鬼にすべきですよね」

59: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 02:12:45.32 ID:kmjprn9Q
ルビィ「待って、お姉ちゃん! そんなのダメだよ!」

ダイヤ「ですが、あなたの成長のためには、私が向かい風にならなくては……」

ルビィ「厳しくしなくても大丈夫だよ! お姉ちゃんの優しさで、ルビィはすくすく成長してるから」

善子「『お姉ちゃんの優しさで』じゃなくて、『お姉ちゃんから盗んだプリンで』でしょ?」

花丸「『厳しくしなくても大丈夫』って、世界で2番目に厳しくされてるんじゃなかったの?」

ルビィ「ちょっと2人とも黙ってて! さっきから意地悪ばっかりゆって! ルビィ、怒るよ!」プンプン

ルビィ「優しいお姉ちゃんのこと、ルビィ大好きだよ。これからも、そのままでいて欲しいの」

ダイヤ「私もそうしたいですが、ルビィの将来を考えたら、もっと厳しい方が……」

60: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 02:15:42.04 ID:kmjprn9Q
ルビィ「ううん、違うよ。ルビィは褒められて伸びるタイプなの」

ルビィ「特に大好きなお姉ちゃんに褒められるのが、何より1番に大好きなんだ」

ルビィ「それにね、安心して? ルビィの将来は絶対に大丈夫だよ」

ルビィ「だって、大好きなお姉ちゃんがそばにいてくれるんだもん!」

ルビィ「お姉ちゃん、大好き! これからも優しくしてね? お姉ちゃんへの大好きが溢れてるよ!」

ダイヤ「ル、ルビィ」テレテレ

曜「ダイヤさん、ダメそうだね」ヒソヒソ

梨子「初めから分かってたことだけどね」ヒソヒソ

善子「ルビィのやつ、大好きって言えばなんとかなると思ってるわね」ヒソヒソ

花丸「ここぞとばかりに連呼してるね。まあ、それで正解なんだけど」ヒソヒソ

鞠莉「やっぱり、ダイヤがルビィに厳しくするとか無理よねえ」ヒソヒソ

ダイヤ「そ、そうですか? 確かにルビィも、最近は成長してますものね」

ダイヤ「それに、黒澤家と高海家で姉妹のあり方が違っていても、別に悪いことではありませんか」

ダイヤ「ルビィ、いらっしゃい。いつものように、ギュッてしてあげますわ」

ルビィ「わーい! やっぱりルビィのお姉ちゃんは、とっても優しいよお!」ワーイ!

61: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 02:15:58.76 ID:kmjprn9Q
終わりです

63: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 05:26:53.87 ID:LIAY2mpe
やっぱり高海家三姉妹は良いな

64: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 06:31:00.28 ID:I5FZLJQv
月読食らってますねこれは、、、

65: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 06:43:11.43 ID:0tlkbRgl
志満ねぇが善子に惹かれる理由……三姉妹で一人だけ髪色が違のは何故か? そして二人の瞳の色には驚愕の事実が!

うわなにをするやめr

67: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 09:23:20.22 ID:qVcmFzW4
完全に月読ですねぇ…

68: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 10:06:47.65 ID:8d69kWvc
すき

66: ときめきたい名無しさん 2020/11/07(土) 07:28:37.29 ID:X1OoE5b3
勢いではなく物量で畳み掛けるタイプのギャグは文才がいる。

これは才能のある文章ですね

引用元:https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1604675631/











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2020/11/07 17:30 | SS | コメント(6)

この記事のコメント

  1. 名無しライバーさん:2020/11/07(土) 18:33:25
  2. こういうタイプのドラマCDやってほしい

  3. 名無しライバーさん:2020/11/07(土) 21:00:47
  4. 志満姉と結婚したい

  5. 名無しライバーさん:2020/11/07(土) 23:33:49
  6. 果南とみとねえが4歳差ってみとねえ若過ぎない?
    ああ見えて実は会社ではぺーぺーな可能性もあるが

  7. 名無しライバーさん:2020/11/08(日) 04:45:26
  8. ※3
    引用元のスレの10番目のレスの名前欄に
    「このssの美渡姉は、短大卒の社会人2年目です。」って書いてあったわ
    これだと22歳になるけどそんなもんじゃね?

  9. 名無しライバーさん:2020/11/08(日) 13:28:41
  10. なるほど
    短大は凋落傾向だけど、田舎の方だとまだそれなりに行く人いそうだしな

  11. 名無しライバーさん:2020/11/08(日) 18:35:52
  12. 果南ちゃんこのあと100万年(実時間2時間くらい)お仕置きされてそう

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